日常、ふつーのサラリーマン生活をして、
週末くらいはドライブで出かけるような
平凡な生活を送っているワタクシが、
たまにネットに見られる表題のような主張
「いかなる状況であっても、違反は違反」
「ネズミ捕りを回避できない運転者が未熟」
「ノルマはサボりを防止するために必要!」
「警察はがんばっている!」
にたいして、
ワタクシなりになんとなく考えたことを書いてみました。
・・・少し古いデータで恐縮ですが
現状のノルマ制違反取締り方式の是非を問うために
1979~2006年までの関連数値をグラフ化しました。
ワタクシ自身は、取締りが旧態依然とした件数ノルマ制であっても、
取締り本来の目的である「交通事故件数の抑制」を
効果的に達成できているならば、正しい手法なのだろうと考えます。
しかし、このグラフからは自動車保有台数の増加に引きずられて
結果として交通事故も増加を続けていることがわかります。
つまり検挙件数を一定量維持しても交通事故は
増え続けている事実が浮かび上がります。
警察は
「取締りに当てる人員や予算がもっと潤沢にあれば
より多くの事故を抑制できるが、諸処制限の現状ではこれが精一杯である」
と主張するでしょう。
・・・ワタクシとしては、この主張は言い訳にすら聞こえません。
なぜなら、いかなる組織も目的実現のために
無限のリソース(人員・予算・設備)をもっていることなどないからです。
一方、少なくとも警察には年間800~900万件の違反を
検挙するだけのリソースが間違いなくあるわけですから、
そのリソースで彼等が目的とする交通事故件数を抑制できないなら、
速やかに「方法」を変更するべきです。
それが特定の使命を受けた組織が行うべき義務だと思います。
(民間営利企業に勤めておられる方であれば理解いただきやすいと思いますが)
しかしながら、結果が出ていないにもかかわらず、
現行方式に工夫をせず安易な慣例主義で検挙件数維持のみをもって
ベストを尽くしたとする
警察の思考様式は、
常軌を逸していると思わざるを得ません。
結果を重んじる民間企業であれば半年も経たず責任者は更迭されるでしょう。
余談ながらワタクシが警察幹部であれば、
「検挙件数」ではなく「事故発生件数」にノルマ
(前年マイナス30%とか)を課します。
そして、そのノルマを達成するために限られたリソースの
投入場所・時期・方法を選りすぐって実行します。
少なくとも年間に数件しか事故がおこらない場所に、
休日早朝から身を隠した警察官を配置するような無駄はせず、
事故が多発するラッシュアワーの交差点に
ビデオカメラを持たせた警察官を身を隠して配置するでしょう
(これなら現場で検挙してもよいですしオービスの如く後日検挙もできます)。
そもそも取締活動だけで
事故件数が減るとは思えませんので
総合的な手立てを各省庁を横断しながら考えます。
いずれにせよ、従来方式で事故件数を
減らせないのであれば、
過去と違う方式を模索し続けることは
間違いありません。
このような誰もが思いつく改革案が警察内部から現れず、
旧態依然とした方式が蔓延しつづけるのはなぜでしょう?
警察組織が愚行を繰り返す
無能集団でないとするなら、
これは「事故件数の減少」よりも
「検挙件数とそれによる反則金収入」を
重視しているという意思表示に
他ならないと思います。
もはやこれは、
警察官個人レベルでなく「組織や仕組みが腐敗している」と表現すべきでしょう。
組織が腐敗しているからこそ、
いつまでも事故を減らせない
警察幹部は処罰されることもなく、
今日も安心して昨日と同じように
検挙件数を稼げばよいと考える安易な循環を
いつまでも許容し続けています。
このままの方式が続くなら、
悪質ドライバー(人格破綻者や運転能力欠如者)を取り締まれば
防げたはずの交通事故が、明日もどこかで発生することでしょう。
以上のことから
「現行の交通違反取締りシステムは正しいし、警察はがんばっている」
とする主張は、
警察が本来目指すべき
「現有リソースによる交通事故の極小化」
という観点から考えると、
誤った主張であることを示していると思います。
もちろん、100人中100人がワタクシと同じ主張ではないでしょうし、
そうである必要すらありません。
ですが、もしかすると60人くらいは
ワタクシと同じようなことを考えておられるのでは
ないかと考えています。
てか、いっそ国民投票したいですね。
多くの人が現在の警察方式を正しいと認めるならば
その方式は正しいのだと思います。
(ワタクシはあくまで少数派ということで。)
民主主義の残酷な本質の一つに、
多数派が少数派を合法的に弾圧できるシステムである
ということがあげられます。
ならばワタクシは一生懸命
口をつぐみ
目をつぶり
耳をふさぐ
ことになるのかもしれませんね。笑
取締り110番
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