2014年4月26日土曜日

“被害者”元警官の証言「仇」に…飲酒検知捏造事件、元警部補はなぜ「逆転無罪」になったのか


実に面白い構造ですね 
大阪府警VS大阪地検。

結果としては、
検察は大阪府警の追求をあきらめたようです。


一方、大阪府警は苦渋の決断だったのでしょう。


山下さんが無罪になったとしても、
警察一家お得意のえん罪手法が、

またまた白日の下に晒されるわけですから。
(対象が一般市民か警察官自身かだけですね。)


山下さんの疑惑に満ちた飲酒取締活躍にせよ、
いわゆる「自白」に基づいた調書に基づく地検による起訴にせよ、

警察と検察が
組織として腐敗の極みに達しようと
していることに
疑う余地はありません。



取締り110番 道交法違反・交通違反で否認を貫き 警察と闘うブログ 
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飲酒運転のアルコール検知で数値を捏造(ねつぞう)したとして証拠隠滅の罪などに問われ、2審大阪高裁で逆転無罪判決を言い渡された大阪府警泉南署の山下清人元警部補(60)。逮捕から2年余り。検察側の上告見送りによって無罪が確定した。判決後の会見では安堵(あんど)の表情を浮かべるとともに、当初から自身を犯人視した捜査のあり方を厳しく批判した。これに対し、捜査関係者からは、複数の捏造疑惑が浮上しながら1件に絞り込んで立件した当時の捜査方針を「不十分だった」と悔いる声も上がる。そして、この1件で摘発されたのが元警察官。2審は元警察官の証言の信用性をことごとく否定したのだった。

「ボケ」「カス」暴言
 3月26日午前、大阪高裁1001号法廷。多数の府警関係者が傍聴に詰めかける中、黒いスーツ姿の被告人席の山下元警部補は、緊張した面持ちで静かに開廷を待った。
 「1審判決を破棄する。被告人を無罪とする」
 横田信之裁判長が判決の主文を読み上げると、証言台に立つ山下元警部補の表情がわずかに和らいだ。
 「家族や親戚(しんせき)に迷惑をかけたが、よく頑張ってくれた。支援してくれた方々に感謝しています」。山下元警部補は閉廷直後、大阪市内で開かれた会見で、無実を信じた身内や支援者への感謝の言葉を口にした。
 逮捕後の取り調べの状況については「容疑を否認すると『ボケ』『カス』などと乱暴な言葉を浴びせられた」「『悪いことをした汚い手で孫を抱くことができるのか』とまで言われ、精神的に参った」と苦い記憶を切々と語った。
 さらに、「やってもいない事実がつくり上げられ、何を言っても(捜査員に)信用してもらえなかった」と有罪ありきの強引な取り調べだったと非難。その上で「近年、府警ではさまざまな不祥事が発生している。今後は証拠に基づく適正な捜査を進めてもらいたい」と、府警にこれまでの姿勢を改めるよう求めた。

また、山下元警部補は起訴後の24年6月に懲戒免職処分を受けたが、会見では、復職を求め、府人事委員会に不服を申し立てていることも明らかにした。

「ビール飲んだ量違う」
 山下元警部補が問われた罪は、《23年9月29日午後2時ごろ、大阪府泉南市内でミニバイクに乗っていた市内の60代の無職男性に飲酒検査をした際、酒気帯び運転の摘発基準となる呼気1リットルあたり0・15ミリグラムのアルコールが検出されたとの書類を偽造した》という内容だった。
 実は摘発された男性は元警察官。飲酒後にバイクを運転したのは事実だった。山下元警部補の取り締まりに素直に応じた男性は略式起訴され、罰金刑が確定した。
 しかし、翌10月に罰金20万円を納付した際、岸和田区検で書類を確認したところ、「自分の申告と飲酒量が違う」ことが判明。男性が山下元警部補だけでなく、泉南署にも抗議したことで府警の捜査が始まった。山下元警部補は24年3月に逮捕、起訴された。
 男性は1審でも証言したが、その内容は極めて詳細で具体性に富んでいた。
 「摘発時に『約2時間前に350ミリリットルの缶ビールを1本飲んだ』と申告したが、山下元警部補は鑑識カードに『500ミリリットルの缶ビール』と記入した」
 「後で事実関係が違うと山下元警部補を問い詰めると、『先輩やから多めに書いておきました』と述べて土下座した」
 「『警察を辞める』と言う山下元警部補に『警察は辞めなくていいけど、罰金として払った20万円は返してほしい』と解決策を提示した。山下元警部補は自らの名刺を取り出し裏に『20万円』などと書いて支払いの約束をした」
 さらに、「(飲酒検知器の)作動音は一切聞こえなかった」とも証言した。

元警察官ゆえの不自然
 25年1月の1審大阪地裁判決は男性の証言をほぼ全面的に容認。山下元警部補があらかじめ「0・15ミリグラム」と印字された記録用紙を用意していたと判断し、懲役1年6月の実刑を言い渡した。
しかし、高裁判決は男性の証言に基づいた1審判決を根底から覆した。
 20万円を支払う約束をしたとの証言について、高裁は「重大な不正行為を行ったことを自ら認めるかのような、土下座をしての謝罪などという行動に出ること自体、唐突で不自然」と1審と真逆の判断を示した。
 また、「(摘発時に)飲酒検知器に対する知識がなく、音がするかどうか知らなかった」「飲酒検知器の音は当時一切聞こえなかった」とする男性の証言についても、「元警察官であって飲酒検知に立ち会った経験がある者の認識として合理的なものといえるか、疑問を感じざるを得ない」と、ことごとく信用性を否定した。

「上告理由見当たらず」
 大阪高検は判決後、最高検と協議し、上告するかどうかを検討。現職の警察官を起訴した「重要案件」であるだけに「上告して最高裁の判断を仰ぐべきだ」とする意見も上がったが、最終的に「上告理由が見当たらない」と断念した。
 ただ、ある捜査関係者は「山下元警部補の飲酒運転の取り締まりでは、ほかのドライバーから苦情が寄せられたこともあった。摘発の中身が不可解な点も多かった」と打ち明ける。
 当時の府警の調べによると、泉南署が23年に摘発した飲酒運転は79件。64署中30位だった前年を大きく上回る7位だった。しかも、山下元警部補は飲酒運転の取り締まりを専門にしていたとはいえ、79件のうち6割以上の51件が山下元警部補1人による手柄だった。
 府警は発覚当初、山下元警部補が飲酒検知で捏造を繰り返した疑いもあるとみて捜査を進めた。だが、結局は1件しか立件することができなかった。別の捜査関係者は当時の捜査方針をこう後悔する。
 「元警察官に対する嫌疑に絞って逮捕、起訴したが、ほかのドライバーに対する飲酒検知捏造の可能性については捜査が不十分だったと言わざるを得ない。複数の捏造が明らかになったならば、結論が変わっていたかもしれない」
 とはいえ、上告断念で無罪は確定した。もはや結論は変わりようがない。

元警察官が語る、交通違反取り締まり時の言い訳・言い逃れベスト5

すばらしい記事です!! 提灯記事を専門とするサラリーマン記者諸君には どんどん真似をするべきでしょう。 利害が相対する一方の立場の発言を 裏取りや調査もせず ただ聞いたことを記事にして 交通安全を声高に叫ぶ!    すばらしいw ...